ナイキ高齢者福祉施設用家具カタログvol.7
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転倒や衝突を防止するため、高齢者が見やすいカラーコーディネートにします。配色について事故防止に向けた色彩計画見やすい配色立入禁止立入禁止立入禁止立入禁止立入禁止立入禁止見にくい配色そのほかにも事故防止対策としては1.広い面積に反射率の高い仕上げ材は使用しないこと。反射した光が眼のなかで乱反射して眼性疲労の原因となります。2. 同一床面では意味のない床仕上げの変化は避けます。3.日光が家具の影を床面に落として段差と見間違えないか、光の入り方と家具の配置なども充分に検討します。例1)壁と床壁と床の色を区別できるように配慮します。壁と床の明度差をはっきりとさせます。腰壁と床が同系色の場合、識別しにくく危険です。段差が認識しやすいように段鼻の色を変えます。また、上がり框やスロープ部分を色分けするのも効果的です。例2)階段・上がり框・スロープ●スロープ●上がり框●階段プランニング時の注意点高齢者にとって見にくい配色、見やすい配色とは、どのようなものでしょう。高齢者はコントラストのはっきりしない色同士、例えば白と黄色、緑と青、暗い青と黒の区別がつきにくくなります。こういった配色を空間に取り入れた場合、高齢者は認識できなかったり見間違えたりして危険が生じるため、配慮が必要です。配色の明度差やコントラストを大きくして、見やすさに配慮することが大切です。段差のある場所や壁と床の境界線、家具と床の配色に明度差やコントラストを大きくして高齢者の方に認識しやすくすることで、家具につまずいてケガをしたり、転倒したりすることを防ぐことができます。木調のやさしい色使いも…白内障の方はこのように見えています白内障の見え方を疑似的に作成したのがこの写真です。眼のレンズが黄濁化し、全体的にベールをかけたように見えます。また、レンズの濁りは眼の内部で光を散乱させて不快グレアと呼ばれる、ぎらついたまぶしさを感じさせます。白内障の方はとくに色覚に大きな変化を起こします。高齢者の多くがかかる白内障は、眼のレンズが濁るために色の見え方に変化が生じてしまいます。白内障の方にもわかりやすくするには、背景と図や文字とのコントラストを大きくする必要があります。08

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